配当利回りの国債利回りに対するリスクプレミアムを計る指標です。
(参考:リスクプレミアム)
通常、10年国債との利回りを比較しています。
国債スプレッド(単位:%)
=配当利回り(%)-国債利回り(%)
経験的には、株式市場の割高さの判断には使いやすいですが、割安さの判断には使いにくいと思います。
国債スプレッドは、
配当(株主に分配される投資の果実)から株式のリスクプレミアムを計測するものです。
個別株式の投資判断にも使われますが、主に株式市場が他の資産市場(債券市場、商品市場、不動産市場)と比較して割安か割高かを判断するために使われます。
この指標により株式市場が割安と判断されれば、株式市場に資金が流入すると予測され、株式市場が割高と判断されれば、株式市場から資金が流出すると予測されます。
下図は、2017年~2022年の国債スプレッドに関する統計データです。
過去5年半において、国債スプレッドの平均値は1.95%、中央値は1.90%、最大値は2.87%、最小値は1.48%となっています。
インカムの面から見ると、株式は国債に対して2%前後のリスクプレミアムを要求されていることを示しています。株式の急落した局面ではこれが3%近くなり、割高感が高まっていた局面ではこれが1.5%以下となっています。
国債スプレッドが1.8%を下回ると株式が割高なゾーンと予想することができそうです。
国債スプレッドと日経平均の動き
(2017年~2022年)