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NT倍率

日経平均株価(225種)を東証株価指数(TOPIX)で割ることにより算出される指標です。

NT倍率の変化で株式市場全体の動向や物色の流れが推測できます。

 

 

NT倍率(単位:倍)

=日経平均株価/TOPIX

 

 

日経平均株価は、

225銘柄の単純平均により算出されるため、株価水準の高い銘柄(値嵩株)の影響を受けやすい指数です。値嵩株に多いのは、ハイテク関連株や薬品株などです。

 

TOPIXは、

東証一部上場銘柄の時価総額の加重平均で算出されるため、時価総額の大きい銘柄(大型株)の影響を受けやすい指標です。大型株に多いのは、内需関連株や銀行株などです。

 

NT倍率は物色の流れを示します。

NT倍率が高い時にはハイテク株や薬品株などの高成長株が物色されており、

NT倍率が低い時には内需株や銀行株が物色されています。

 

下図は、2017年から2022年のNT倍率に関する統計データです。

過去5年半において、NT倍率の平均値は13.63倍、中央値は13.71倍、最大値は15.56倍、最小値は12.10倍となっています。

 

「NT倍率と日経平均のチャート」を見ると、

上昇局面ではNT倍率の動きは日経平均に先行しているのがわかります。

 

NT倍率が12.3倍~12.4倍になると日経平均は概ね底値圏で、その後NT倍率が先行する形で上昇し遅れて日経平均が上昇しています。

またNT倍率が14.5~14.6倍になりと日経平均は概ね高値警戒ゾーンで、NT倍率と日経平均は連動する形で下落しています。

 

NT倍率と日経平均の動き

(2017年~2022年)